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陶磁器のできるまでを工場の様子を交えて紹介します。今回は地元の陶町の且R和陶業さんの工場の中の様子を写真と簡単な説明で紹介しながら陶磁器のできるまでを紹介したいと思います。いかに人の手によってよってできているのかをわかっていただければ幸せです。では工場見学に出かけましょう。地元で作られた製品は思い入れもひとしおです。山和さん、ご協力ありがとうございました。



窯元の生命線  トンネル窯  トンネル窯


写真で説明 文章で説明
自動機による成型  
自動成型機で粘土から作り上げます。上の鉄の丸い物は焼ゴテといって形状の半分を作る物です。下半分の石膏型もこれまた形状半分を作り上げるものです。この自動機で大きさにもよりますが、一台の機械で一日約5000個の製品ができます。
自動成型機 丸い物はロクロ製品と言います
自動機で作られる成型前の粘土
 成型に移る前の段階で石膏型に土練り機からできる製品に応じて円形の粘土を白い石膏型の上に置いていきます。この後で先ほどの焼きゴテでプレスされて製品の形になっていいきます。型は約100回転使え、型が減ったらまた新型(あらがた)に替えていきます。
型の上の粘土 型が減ってくると製品も少し大きめになる?!
圧力鋳込みをする外国人の従業員
この写真は圧力鋳込みで小判皿を作っている様子です。左に見えるのが型です。これは自動機と違い1個1個手作業で作っていきます。鋳込みは固形粘土ではなく液状の粘土(どろ)で成型していきます。異国の地で頑張る外国人の方です。
圧力鋳込み 変形のお皿などを圧力と言います。
スポンジの水ぶき仕上げ
 成型された製品の渕の部分の仕上げをしているところです。手前の方は長方形のお皿の仕上げをしています。水を含ませたスポンジでロクロを回しながら渕の部分の「バリ」を取っていきます。焼き上がった時に滑らかになるように仕上げていきます。
水拭き仕上げ スポンジに水を含ませギュ-と絞って・・・
ポットなどの鋳込み製品の型
 これはガバ鋳込みといってポットや花瓶などの袋物の鋳込み型です。鋳込みも変形プレート(小判や四角など)と作る圧力鋳込みと写真のような袋を作るガバ鋳込みとあります。ガバは普通は3個4個ぐらいの型の組み合わせでできています。
がば鋳込みの型 ガバ鋳込みは割型でできています。
半製品・・できたばかりの
 ティ-ポットの成型し終えたばかりの写真です。棚の下はポットの蓋です。このティーポットも上のような型で1個ずつ作られていきます。これから仕上げ、素焼き、本焼成とい段階を経てはじめて完成品となりま。このティーポットは上の写真の型で作られた製品です。
鋳込み製品 できた商品は素焼きまでは半乾き状態
コーヒー碗の手付作業
 これはコーヒー碗にハンドル(手)をつけているところです。右手に持っているのは水を含んだ刷毛(筆)です。碗と手をのたという物で接着してきます。もちろん手でつけます。付けた後、刷毛で余分なのたを取って(仕上げ)いきます。
コーヒー碗の手付作業 のたは液状の粘土です。
コーヒー碗のハンドル
 少し見難いかもしれませんが、これはコーヒー碗のハンドル(手)の写真です。ハンドルは圧力鋳込みで作ります。コーヒーのボディの部分とハンドルとはこのように別々に作られ後からのたでひっつけるわけです。熟練作業ですね。。
コーヒー碗の手 ハンドルは1個に型で10個ぐらいできます。
釉薬の手塗り作業
 これは素焼きの終わった製品に釉薬を施しているところです。大量生産では自動製釉機が主流ですが、大きさや形状みよって、人がこのように1枚ずつ釉薬をかけていかないといけない物もたくさんあります。また小さな窯元さんでは手塗りが今でも最も一般的です。
釉薬作業 冬はとても冷たい仕事
石膏型
 これは石膏型です。これは大きなボールか、それとも丼ぶりでしょうか。丸い形は主にロクロ成型の型です。石膏は水分を吸収する特性があるので、水分を含んだ粘土が石膏に水分を奪われて早く形になっていくわけです。型で製品の良し悪しや歩留まりが決まってきます。
ロクロ物の石膏型 いろいろな模様も型に彫られる
プレートの窯入れ作業
 この写真は釉薬を施した製品を棚板に1枚ずつ並べて入れていく仕事です。板と板の間の四角のものをつくと言います。製品の大きさや深さによって入れていく製品も変ってきます。一台車に何枚積んでいくのかで生産量や生産高が決まってきます。
鋳込製品の窯入れ 同じ製品は同じ台車に積んでいく
鞘(えんごろを積んだ台車)
 台車に乗った鞘(地元用語ではえんごろ)主に皿を焼くためのもので、1枚ずつこの中に製品が入っています。釉薬をかけた製品はそのまま重ねて焼くと釉薬で製品はついてしまうので、こうして1枚ずつ鞘や棚板に入れて離して本焼成しなくてはいけません。
台車の上の鞘 台車に何枚乗るかで窯単価が出る。
窯出し作業
 きっと急ぎの見本でも出しているところでしょう。手に持っている棒で棚板の間の製品を引っ張り出しているところです。窯から出たてなので、とても熱くて手では触れません。近くに行くと熱で陽炎が出ています。やはり土と炎の世界です。
窯出し作業 下と上ではつくの大きさが違っています。
製品の検品
 いよいよ最後の段階です。窯から出てきた製品の検品(選別)をしているところです。行き先のよっては、また値段よって検品の基準は違ってきます。通常はA級品 B級品 AB込みなどの判別基準があり、同じ製品でも違った値段になることも普通です。1枚ずつ人の目で確かめていきます。
検品作業 皿に傷がつかないように間に紙をかいます。
プレートはこうして紐でしばります。
 そして最後は梱包、荷造りです。箱に入れて出荷する場合もあれば、このように20枚、30枚ずつ紐でしばっていく場合もあります。これからまた絵付け屋さんや卸屋さんへわたり、付加価値をつけながら皆さんの町のデパートやスーパーなどに並んでいきます。ディスプレイに並んでいる商品も、僕たちの町がスタートラインです。
製品をしばる様子 工場見学・ご苦労様でした。


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